年代: 1830年(覚書付) アイルランド
薄いリネン地の細かなカットワークが続く、アイルランドのカリクマクロス・レースピースです。レースと言うよりも、その手法は、カットワークで仕上がっており、大変手の込んだお品です。どこか素朴で、オーガニックなモチーフが多様されているのも、アイルランドのお品らしく素敵です。こちら、厚紙の上に、ちいさな昔の覚書があり、1830、と製作された年が入っています。まさに、ミュージアムピース、180年以上前のハンドメイドのお品になります。お色はエクリュ(生成り)です。
ハンドメイド・カットワーク
サイズ:
長さ: 60cm
幅: 12-13.5cm
コンディション: 多少、年代経過の感が表れている劣化した個所もありますが、このタイプのお品にしては、おおむね良好です。180年前ころのレース製品としては、大変良好です。フレームに入れて、大切にお飾り頂くことをお勧めいたします。
★ カリクマクロスは、1820年頃に、アイルランドの郡司祭夫人によって、発案されたレースと言われています。レースを編むことよりも、繊細なカットワークで仕上がったこちらのような手法は大変手がかかり、1800年代末までに、ほとんど途絶えてしまったと言います。産業革命が発達すると同時に、急激にその姿を消してしまったレースの一つです。1800年代後半〜1900年代はじめにかけては、モスリンのアップリケや、ニードルランなどが入ったカリクマクロスも作られましたが、こちらのようなオールカットワークの手の込んだお品は、ほとんど見られなくなったそうです。
カットワーク中心のカリクマクロスは、お洗濯で布地が縮み、まわりのラインと離れたことが原因で、あまり状態の良いものを見かけません。こちらのお品も、長持ちさせるため、ドライに保つことをオススメ致します。