年代: 1750年代頃 フランス
こちらは、まさにフランスが国の総力をあげて進めてきた、レース産業の賜物、アランソンの素敵なレース・ラペットです。肉眼では、もはやその全てを見れるかどうか、、、ルーペでじいっと見入ってしまいたくなるような、細かな各モチーフ、流れるようなフラワー模様のライン、、、まさに、貴族の姫君が使用したであろう、素敵なレースです。
繊細で可憐なアランソンならではの、控えめなデザイン。でも、その細かな技法は、他の1800年代のレースに比べ、数段上のレベルを行っております。美しいフランスのロココ時代のレース。薄紙につつんで、そっとクローゼットにしのばせますか?ちょっとドキドキしそうですが、パーティーなどの特別な日には、大切に着用も出来そうです。
*当時、レース産業ではイタリアが先を行っており、フランスの貴族たちもこぞってイタリアン・レースを身につけていました。高額な取引となるレース産業は、国の経済の流れすら変える勢いであり、イタリアへの貨幣の流出をふせぐため、フランスは独自のレース産業に力を入れ始めました。ロマンティックで繊細なレースは、裕福層を顧客とした高級商品であり、その裏には、国家の経済を動かす程の力があったのです。
リネン糸、ハンドメイド・ニードルレース、エクリュ(自然な薄生成りカラー)
サイズ: 幅7〜8cmの間 x 長さ1m16cm
コンディション: 全体的に大変良好なアンティーク・コンディションです。背景のネットレースに、1-2mmの小さなホールが数箇所見られますが、ダメージという程でもなく、自然な年代経過の感じです。すばらしい状態で残っていたと思います。中央で、左右のラペットのつなぎラインが入っていますが、もともとそういう作りで、リペアやダメージではないです。きれいな仕上がりです。