ハーパー

ハーパー
先日、自宅より南西へ車で一時間、人口6500人、
ちいさなファーミング・コミュニティー(農村)である、
ハーパーという町へ行ってきました。

仕入れのため、ライブオークションを目指してのドライブ。
相変わらず、小さな町ならではの広告とともに。

オークション会場:水色のウエアハウス

このいい加減な説明で、どうやってオークション会場へたどり着くか。
コツは、会場を探すのではなく、どこに車が密集して駐車しているかです。
静かな小さな町で、車が何台も停まっている=何かあるぞ、となります。
そんなこんなで、無事に会場にたどり着きました。

水色のウエアハウスは、トタンで出来たような建物で、
その隣には、牛舎のようなものがあります。

わくわく、どきどき、会場にならんだお品の下見をして行きます。
1800年代後半から現代のものまで、色々なお品が並んでいます。

が、今回、落札がはじまり、びっくり!
ものすごい高値でどんどん落札が進みます。
となりの席の地元の方とお話をしていて、この高値落札が続く謎がとけました。

会場にいる町の人はみんな農業で生計をたてています。
そして、この季節、みんな小麦の収穫を終えたばかり、
1年で1番、住民のお財布がふくらんでいる時期なのだそうです。

ちいさな町には、アンティークショップどころか
十分な雑貨屋さんもありません。だから、ライブオークションは
住民唯一の楽しいショッピングの場。
みんな、頑張った自分へのご褒美に、たくさんアンティークを
買って行きます。

この町の小麦が、その後オレゴン州のポートランドへ渡り、
そこから、日本へもたくさん輸出されているのです。

カンザスの風にゆれる小麦畑は、もう見飽きるくらい見てきました。
時にはその果てしない光景に、感動したり、うんざりしたり。笑

でも、それが日本の母親の手に届き、キッチンで調理されていると思うと、
なんだか不思議で嬉しい気持ちになりました。

オークションの後、住宅街を通りましたら、
ちょうど金髪の可愛い、6-7歳くらいの女の子が、
あるお家から出てきました。郵便ポストの手紙を取りに来たようです。
そして、私たちを見たかと思うと、元気に手を振りました。

カントリーにいくと、このように、子供が無邪気に手をふってくることがあります。
明るく純粋な心が伝わってきます。 

自由の国と言われるアメリカ、
でも、時が止まったような内陸部や南部などの田舎では、
まだ人種差別や、男女差別、古い因習等、根強く残っているのです。

そんな時に、こんな可愛い子に出会いますと、これからの未来、
きっと、まんざらでもないと思います。

。。。ユートピアは、こんな片田舎にもある!?笑

画像:オールドペーパー類、
グリーンの1800年代手縫いチャイルド・ドレス、
レンガの廃墟