ヴィクターヴィル ~砂漠の中のちいさな町~

ヴィクターヴィル ~砂漠の中のちいさな町~
カリフォルニアの砂漠の谷間にある町、
ヴィクターヴィルに、先日ドライブに行きました。

この町は、旧街道で大陸を横断する、ルート66沿いにあります。

特に大きな企業もない小さな町です。

それでも、この旧街道を通過していく人々が、
この町のビジネスを支えています。

バブル時には、きれいな住宅街が並び、
たくさんの人々が引っ越してきたようです。

わたしが、お散歩したこの町は、そのこぎれいな
新興住宅街ではなく、古いオールドタウン地区。

明らかに、数年前まで見捨てられて、まさにゴーストタウン
一歩手前だったのが、いたるところに見てとれます。

ちいさな白いアンティーク・ショップ。

シンメトリーなラインに、(これでも?)アールデコ時代の建物で
あることがわかります。入りたかったのですが、
閉まっていました。残念!




そして、最近、リフォームされてその昔の可愛い姿を取り戻した、
三角屋根に青い壁のターナーハウス。 














お家の前には、町から歴史的建造物である、サインを建ててもらいました。




1880年にターナーさんという人が建てた、ヴィクトリア時代の
一般住宅です。今は、歯医者さんが、オフィスを構えています。
ドクターは、アットホームな雰囲気で、患者さんにリラックスして
もらいたいと言っているそうです。(笑)




あと、わたしが特に感動したのが、このオールドスクールのお話です。

1922年築の、小学校として使用されてきた大きな建物です。
レトロなデザインが、とっても素敵。でも、この老朽化した
大きな建造物は、1960年代に学校が閉鎖となって以来、
町の”物置場”と化して見捨てられてきました。

教育委員会も、その建物の痛み具合に1982年には、解体を決定。

その時、住民がはじめて立ち上がりました。

みな一致団結して、建物を救うべく行政に抗議します。
住民の多くは、子供時代に、この学校へ通っているのです。

結局、住民のサポートのお陰で、この歴史的建造物は、
ヴィクターヴィルの町が買取。1983-1985年にかけて、すみからすみまで、
昔の面影とプライドを保ちつつ、りっぱに修復されました。

この日は、小学校低学年のおちびさんたちが、見学に訪れていましたよ。

わたしは、以前カンザスにいた頃、やはり老朽化に誰も見向きもしなくなった
茶色いレンガ建ての学校跡が、気になって仕方ありませんでした。

数ヵ月後、何も前触れもないまま、その歴史的建造物は、
巨大なレンガの瓦礫と化していました。完璧に取り壊されてしまったのです。
ショックでした。塀を乗り越え、レンガ1つでも持って帰りたかった!

その後でしたので、このヴィクターヴィルの学校を救ったお話には、
本当に、じ~ん、と感動しました。涙。










あとは、カリフォルニアらしく、やはり南米からのスパニッシュ文化の影響、
カトリックの布教跡である、1700年代築のミッションがあり、今もどこか素朴で、
味わいある、姿を留めています。今でも、実際に使用されているようです。

 

今回は、この地域の、きれいな場所をかいつまんでとった写真です。
やはり、オールドタウンは、カンザスでそうだったように、
時代の流れとともに、かなり長い間、見捨てられてきたようです。



それでも、学校を救うべく立ち上がった人たちがいて、、、
そうやって、この町は、続いていくのでしょうね。



インディアン~スペイン文化の影響~白人の訪れ~インディアンと白人の戦い~
こんな砂漠の谷間の小さな町にも、色々な歴史があるようです。