描いた人のみぞ知る

描いた人のみぞ知る
細い線で丁寧に描かれたまつげ。

透き通るような美しい瞳。

やわらかなカーブを描く眉。








きゅっとしまった口元、ぷるるんと豊かなくちびる。
整った鼻のかたち。









長い髪を優雅に指に絡まらせ、、、、




1800年代中頃の女性でしょうか。




見つめていると、思わず怖くなくような、
ため息がでるような、いろんな思いが交差します。



でも、ひたすら美しい昔のプリント画です。



その細かなラインに、息をのんで見つめていますと
あれ? 彼女の片手部分がどうも未完成のよう?

きれいなパールのネックレスを持っている片方の手が、
どうも他と違います。下書きで終わっています。

でも、この画の中心は、彼女のお顔部分。
はしにある、この手とパールは、あえて印象を強くせず、
さらっと描いて、そのままフェードアウト効果?を狙う
完成だったのでしょうか?

結局は、描いた本人が終わりと思う時点で、
その絵は完成となるのですが。

描いた人のみぞ知る、この絵の完成度。